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●親子会員-7

 

以前、ここのブログで、空手関係の本の紹介で今野敏氏の『義珍の拳』を紹介しましたが、それよりもずっと前に、別の支部のホームページでその本について熱く語っておられた方が、親子で入会してくださりました。お子さんが空手をやりたいといらした見学初日、元気なM君より気になったのがお母様の“目”。「自分もやりたい」「我慢できない」オーラが出ていました!? (笑) 前支部でみっちり仕込まれた立派な「空手バカ」(失礼。誉め言葉です)が、縁あって誠空会で復帰を果たしてくださって嬉しい限りです。

 

≪入会のきっかけ≫

【親】 誠空会への入会は、息子が空手の稽古をしたいと言ってくれたことがきっかけです。松濤館流の稽古をつけてくださる道場を探していたところ、ちょうど近くに誠空会を見つけました。(…実は前々から存在は知っていましたが、私自身のブランクがあまりにも長かったため、自分だけでは稽古に通う勇気がなく‥笑)

 私自身は大学在学中に、ふと思い立ち、日本空手協会府中支部清水道場の門をたたきました。当時の師範の清水修先生(故人)や佐伯次男先生(現師範)のもとで、とにかく稽古に明け暮れました。土日祝日は道場の稽古日、水曜は電気通信大学の空手部との自主稽古に参加をしていました。まさに空手漬けの日々でした。夏には道場で避暑地に泊りがけでの合宿があったり、クリスマス会があったり、府中のビール工場への見学に行ったりと、稽古は厳しかったですが、イベントも多く、とても仲の良い道場で、大好きな場所でした。

 大学院進学をきっかけに府中から都心に引っ越しをして、稽古に通えなくなり、そこからあっという間に約15年近くのブランクができてしまいましたが、こうやってまた復帰できて、すごくうれしく思っています。誠空会の先輩方(特に復帰組のみなさん!)が積極的(すぎるほど)に声を掛けてくださったおかげです。

【子】 強くなりたいから、習い始めました。僕が小さい頃から、お母さんが空手は楽しいよと言っていたのと、テレビで空手の試合を見て、かっこいいと思って、空手をしたいと思っていました。

 

≪空手の魅力≫

【親】 競技の面では、間違いなく形の美しさだと思います。松濤館流の形は、おそらく伝統空手の流派の中で最も美しい動きを体現していると思っています(特に足の動き)。稽古に関しては、自分の努力次第で、何歳になっても上達できるところに、やりがいを感じます。

 そして生涯スポーツとしての空手という側面を考えますと、たとえば稽古を通して、人生のさまざまな局面に通じる教訓に触れることができることは、個人的にはすごく魅力的なポイントだと思っています。いまはコロナ禍ということもあり、声を出すことに制限がありますが、前の道場では、稽古終わりに道場訓を必ず全員で復唱していました。「人格完成に努めること」「誠に道を守ること」「努力の精神を養うこと」「礼儀を重んじること」「血気の勇を戒めること」というこの五か条は、空手道二十か条とともに、人生そのものに通じる大事な教えだと、大人になってより深く感じています。

【子】 気合い入れるところがかっこいいです。いまはコロナで稽古が制限されていて、気合いを入れられないけれど、形の試合で選手たちが気合いを入れているところがかっこいいです。いつか思いっきり気合いを入れたいです!

 

≪親子で空手をするメリット≫

【親】 私自身もまだまだ鍛錬が足りないのですが、少なくとも若い頃に基礎の稽古をつけてもらった経験から、息子に多少のアドバイスができることでしょうか。意外と体が覚えていました!稽古中は「親」として息子を見守るというよりも、同じ稽古仲間として接しています。でも、つい親目線で、いつも先生方や先輩に対しての礼節がなっていないと、ヒヤヒヤしています(笑)それでも、一緒に稽古できることが、本当に楽しいですし、嬉しいことです!

【子】 昇級審査の前にうちで練習するときに、お母さんに教えてもらえるところです。

 

≪誠空会の良いところ≫

【親】 さまざまな年代のメンバーがともに稽古をするので、社会の縮図のような環境がある点です。年齢の上下も関係なく、良い面をどんどん吸収できる環境にあるところがとても魅力的です。スポーツクラブなどの空手教室は、同じ年齢層・レベルの子供に囲まれての稽古が多いようですが、自分よりも格段にレベルが高い有段者の先輩方と同じ空間で稽古することで、「いつか自分もああいう風になりたい!」と目標をもって稽古に励むことができると思います。子供にとっても、大人にとっても、非常によい環境だと思います。

 あと、師範の動きがとにかくしなやかで、毎回感嘆の声を(心の中で)あげています。師範はとても優しいです!空手の知識も本当に豊富で、形の意味を丁寧に教えてくださるところも、個人的にはありがたいです。ただ単に動きを習得するだけではなく、ひとつひとつの挙動がどのような意味を持つのか、どういった状況での動きなのか、こういったことを理解するとしないでは、形の躍動感がまるで違ってくると思います。前の道場でも師範がさまざまな形を意欲的に教えてくださいました。その際も、ただ単に動きを教わるのではなく、その意味からしっかりと教えてくださいました。基礎的な部分を丁寧に教えてくださる師範の存在は、とても重要だと思います。ちなみに、誠空会の師範代は一見強面ですが(笑)、愛情たっぷりに稽古をつけてくださいます!

【子】 大人の黒帯の人たちが、たくさん教えてくれるところです。休憩中とか稽古後とかにも、組手の相手もしてくれます。とっても楽しいです!

 

≪今の目標≫

【親】 約15年ぶりに復帰をしたので、昔のように動けるようになることが、まずは大きな目標のひとつです。目標とする年上・年下の方々がたくさんいらっしゃるので、そのみなさんのしなやかな動きを意識しながら、ゆくゆくは弐段を取得できるよう、がんばります!

【子】 中学生で黒帯を取りたいです!

 

≪入会勧誘のアピール≫

【親】 単に稽古をして物理的に強くなる、ということだけではなく、空手道を通して人間として成長する、そして空手を生涯スポーツとしてたしなむことが、空手を習うことの真の意味だと思います。「礼に始まって礼に終わる」空手は、日本を象徴するスポーツだと思います。いくつからでも始められるスポーツなので、とにかく幅広い年代の方に勧めたいです!

【子】 とにかく稽古が楽しいです!いろんなかっこいい動きが習えます!

 

≪その他≫

【親】 ゼロから空手を始めて、ここまで育てていただいた府中支部は、いま所属する誠空会と比べると、人数も多く、とにかく大所帯でした。師範の佐伯先生をはじめ、師範代の先生が3名、大人子ども合わせて30名近くで稽古をしていました。規律を重んじ、稽古も厳しく、基礎体力作りも自主稽古も、今から思えば部活並みでした。夏には合宿があり、朝から晩まで空手漬けでした(笑)そのおかげで、基礎の立ち方や動きは身につきました。何事も基礎だなと、いま復帰をしてみて、特にその重要性を感じます。空手の動きは、日常の動きとは少し異なるので、はじめは慣れないですし、基礎を身に着けるのにはそれなりに時間がかかりますが、その分だけ確実に上達します。新しい形を習得することも、個人的には楽しいです!

【子】 早く組手の稽古をしたい!(師範代の)沼澤先生に負けないぞー!